こちらも、先日の「寺子屋宇宙編」のための資料を探してたときに見つけた本。
面白かったです。
前半は、サバイバルもの。そして昔のSFを彷彿とさせるような展開。(けっこうリアルでよかった)
中盤は、冒険アクションって感じ。
(ちょっとこのあたりの展開が強引)
最後はラブロマンス。
なんかいろいろ詰め込まれててお徳用です。
内容紹介を引用しますね。
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そこは人類が消えた世界――
衝撃のタイムトラベルSF
作家のハーパーが乗ったロンドン行き三〇五便が墜落した。彼女と生き残った飛行機の乗客たちは助け合って救助を待つが、捜索隊はいっこうに現われない。それもそのはず、そこは人類が消えてしまった未来だったのだ!
どうやらここは、ハーパーらが関わることになる全人類的大プロジェクトが実現したタイムラインらしい。なぜハーパーたちはここに連れてこられ、人類はどこに消えたのか?謎と興奮のタイムトラベルSF!
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ネタばらしになってもいけないので、ひとつだけトピックを紹介してフナツが感じたことを書きますね。
「不老不死の薬」、きっとたくさんの人が欲しがると思います。「長生きの薬」と言ってもいい。
でも、人間がこれ以上長寿になって本当にいいのか?
地球上に人間という種が溢れていいのか?
(まあ、数からいうと地球上では昆虫の方が数が多いのですが・・・、質量からいうと微生物というか細菌の方が多いのですが・・・)
今の家族や友人、連れ合いと、あと1000年一緒にいれますか?
って話で・・・。
親が死なないってことは産むことも難しくなるわけで。
増える一方ですから。
限られた人間しか子供を産むことができなくなる世界。
そして、もっと言うなら、全員が生き残ってしまってはいろいろと問題が起きるから、限られた人間しか、その不老不死、もしくは長生きの薬が与えられない。
そうなると、もう、暴動モノですね。超管理国家かな。
奪い合いになると思います。
そして、同じ話として、DNAの操作で、細胞を新しく作り続けられるようにして、不老長寿を手に入れる。
先日、猿のクローン誕生のニュースが出ましたね。
その人の細胞のかけらがあれば、その人を再現できる。
これも不老長寿。
ということは、人は、欠片も残さず粉々になったり、焼かれたり、その他、DNAが跡形もなくなるような死に方をしない限り、死ねないということになります。
それはそれで地獄だと思いますが・・・。
ということはやっぱり「死ぬ」ということを前提にして生きていかないといけない。
でもな〜、最近の日本では、ほぼすべての人が、明日も1年後も、10年後も生きているという設定で毎日暮らしているし。
あ〜、ダラダラ書いていると長くなるので、このくらいで。
この本の物語の内容とは関係ありません。
この本に出てくる内容に触発されてフナツがつらつら考えたことでございます。
ではでは、
アマゾンの紹介はこちら
久しぶりの読書日記。(2018.1.18 tanakomo)
いつも、本を読み終わるたびに「時間のあるときに、この
なので、たった今読み終わったこの本、その興奮のままに
先日、本屋さんでいつものごとく大量に本を買って、レジ
って感じで書いてると、全然本題に入れないので、この本
寺子屋カフェ「宇宙」を週末に控えて、題名に惹かれて買
でも、内容は全くダークマターには関係なくて、量子物理
裏表紙に「一気読み必至のノンストップ・スリラー」とあ
次から次へと展開する筋書き、スリルに満ちた場面の連続
サスペンス物なんだけど、ヒューマンドラマ的なところも
もうすでに、あのエメリッヒ監督のもと、映画化が決まっ
間違い無く、映画になっても面白いと思います。
そして、いろいろ考えさせられる作品です。
何が?ってのを書くとオチがわかっちゃうので。
そう、今、目の前の暮らしが実はとても平和で幸せに満ち
これまでの人生のどこかで、違う道を選んでいたらどうな
あ〜、これから読む人のために、書いちゃダメですね。
もしよかったら、出張のお供に、眠れない長い夜のために
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『宇宙のランデブー』(2014.8.4 tanakomo)
先日も書きましたが、忙しいときに限っておもしろい本に出会っちゃう。ってのは実は口実ですね〜、この本も以前買ってあったもので、ついつい現実逃避のために手に取っちゃうんですよね〜・・。
で、夜通し読んじゃったりして、おいおい、って感じです。
SF界の巨匠、アーサー・C・クラークによる、いわゆるクラシックな、ホント定番ともいえるSF小説です。
SF界の数多の有名な賞を総なめ。ヒューゴー賞、ネピュラ賞、ローカス賞、いっぺんにこんなにとってどうする、って感じですね。
読み始めるとぐいぐい引き込まれてしまいます。
あらすじや作品紹介はクリックして読んでもらうとして、よくこういうプロットや設定を考えだすなぁと思います。すごい。
本筋以外の設定がまたおもしろい。
地球以外の太陽系の星々に植民した人類は太陽系連邦を形成してるんですね。水星人の特徴は、とか、地球人と月人(ちょっとヘン?月に住んでいる人ね)は仲が悪いとかね。
はい、読んでも実利はありません。何か知識がつくわけでもありません。
でも世の憂さを忘れて、とても遠い世界に行けます。
SF小説っておもしろい。
『ゴルディアスの結び目』(2012.4.4 tanakomo)
この本は小松左京さんが昨年お亡くなりになったときに、ある人の書評で知りました。その方が絶賛していて、へぇーって感じで何となく買って。で、やっと先日読みました。
小松さんの本は昔いろいろ読んだことがあります。『日本沈没』とか『首都消失』とか、その昔中日新聞にも連載されていましたよね。ある程度年配の人なら知っていると思います。
他にも名作と言われた『果てしなき流れの果てに』にはかなり感動した記憶があります。日本のSFってけっこうすげぇ!って。
ってまた前置きが長いですが、その紹介していた人が絶賛したのがよくわかります。
この本はすごい!!
いろんな角度から、通俗的な切り口から、性的な描写から、ホラーさながらの描写から入っていって、そして「なんかすごいものがここには書かれているぞ」って気持ちになっていくのです。
ちょっと解説者の言葉を借りましょう。フナツと同じく、小松作品はわかりやすくスタンダードなSFであるという先入観から読み始めた解説者は「本書の後味はそれまでの小松観を吹き飛ばすものだった」と書いた後、こう語ります。
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ひとつには、それはずっしりとしたひとつの手応えを物語っていたからだ。大変なものを読んでしまったという実感である。それも何かしらドーンと突きつけられたような感覚。いつもの、一見超難しそうな科学的なことがこんなにわかりやすくていいのかしらと思いこませるような「わかりやすさ」ではない。すごいものを読んでいるのではないかという実感があって、大変なことが起きているのはわかるのに、それがなんだかよくわからないーーそうした言語化できないもどかしいほどショッキングな手応えがあり、そしてそれが確実に物語の背後に広がっている小松思想の深さに根ざしていることに、初めて気が付いたのだった。わたしは、自分が小松世界を気楽に読んできながらも、ひょっとすると実に多くのものを見落として来たようにも思えて、ゾッとしたのである。
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久しぶりにSFを堪能したという感じです。
学ぶところも多かった。
そしてもっとすごいのが、これだけいろんな科学的先進的情報を盛り込んでおきながら、この作品が書かれたのは、1975年のことなのです。改めて小松左京さんって、すごい!