ビジネストピック


ここでは、ビジネスセミナーでフナツが話している内容に関連するトピックを実際の記事とともに紹介します。

 

少々古い記事もありますが、けっこう重要だなとその当時関心を持ったものを取り上げたということで、ご勘弁ください。

 

 

みなさま、長いことほったらかしですいません。また色々アップしていきたいと思います。

 

 

まず、お久しぶりの第一弾は、橘令さんのメルマガから。香港の今を理解するために。(2019.9.4)

 

国際空港が占拠された直後の香港で
100万人規模のデモを裏で操る「組織者」の噂を聞いた
【橘玲の世界投資見聞録】

 


(2014.6.6 tanakomo)  

 

AERA 6月2日号、「ぐっちーさん ここだけの話」

 

ちょっとビジネス関連です。
ぐっちーさんがまたまた良いことを書いていたので・・。

日本の法人税 本当に高い?

ぐっちーさんは、将来の社会保障費をカバーするために(という名目で)消費税を上げたのに、今度は法人税を引き下げるというのはちょっとおかしくないか?と、まず疑問を呈した上で以下のように述べます。

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 日本は法人税が諸外国に比べて高いから、日本企業の競争力が失われる。あるいは海外から企業を呼び込むのに不利というのが、理由のようです。でも、そもそもこの話、おかしいのです。
 諸外国と比べてと言いますが、法人の活動環境は国によって、まったく違います。例えば、法人税率がダントツで低いシンガポールは、あらゆる収入が海外からやってくる企業の法人税や、その従業員の所得税に頼っており、国家そのものが海外企業の誘致で成り立っている。いわば生命線が外国企業なので、法人税を安くしてどんどん誘致しなければ、国の存続自体が危ぶまれます。
 一方、日本の大多数の企業は、この日本という国を市場にして商売しているわけで、これだけ豊かな一億人以上もの人間が住んでいて、同一の言語をしゃべっているなんてマーケットは、世界中のどこにもありません。それだけ日本という市場に魅力があり、そこで実際に稼いでいるわけですから、日本に税金を払うのが筋であって、全く状況の違う国と税率を比較すること自体がナンセンスなのです。
 日本企業が海外へ逃避するかもしれないから、成長戦略を維持するために法人税率の引き下げが必要だ、という話も怪しい。海外売上比率が50%を超えているような企業であれば、その売り上げが発生する地域に移っていく合理性はあるかもしれません。しかし、東証上場企業のうち海外売上比率が50%超の企業は、わずか8%、つまり約3500社中280社程度にすぎません。その他の大多数の企業は結局、日本国内で日本人相手に稼いでいるわけですから、恩恵を受けている日本という国に相応の税金を払うのは、当然でしょう。
 社会の安全、充実した医療、正確な公共交通機関などを合わせて考えてみると、それらのコストを企業が個別に負担し、支出しなければならない諸外国に比べて、日本の法人税率は決して高いことはありません。高校生の娘を会社をさぼっていちいち親が送り迎えしなければならないアメリカと、安心して電車通学できる日本とでは、トータルコストが実際どっちが安いのか、という議論が必要です
 税率だけが決定要因ではないのです。
***

(現在でもいろいろな手を使って税金を少ししか納めていない)大企業を大喜びさせるような話だというわけです。

税金は取りやすいところから取る、というのがホントのところですね。

 

 

 

 


(2014.2.4 tanakomo)

 

2014/2/15 週刊現代「官々諤々」古賀茂明 
第96回 時代遅れの「エネルギー戦略」

 

恣意的なデータではないところがおもしろいです。図らずも、日本のエネルギー戦略の矛盾が明らかになっています。誤解のないように全文引用しますが、後半だけ読んでいただければ。

古賀さんグッジョブ!
そしてオジサン雑誌(失礼!)も頑張ってます。

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 2月1日に新しい会社が発足する。日立製作所と三菱重工業の火力発電システム事業を統合した新会社「三菱日立パワーシステムズ」だ。
 面白いことに、原発推進派の新聞社2社が、このニュースを大きく扱った。
 火力発電事業は、日立、三菱両社にとって、歴史的にも、会社の中で占める地位でも、極めて重要な部門だ。火力発電で欧米の重電メーカーに大きく遅れを取った日本の重電2社が手を結んで、「進撃の狼煙を上げた」のだから、どうしても判官びいきで大きく報道したくなるのだろう。さらに、両社とも安倍政権の中身がない成長戦略のうちで、唯一と言ってよいほどの重要な柱、「原発輸出」を担う企業だけに、応援に力が入るのかもしれない。
 しかし、その応援記事に掲載されたグラフが、安倍政権と日本の重電メーカーがいかに世界の潮流から遅れているのかを如実に示しているのを見て、思わず笑ってしまった。
 そこには、欧米の大手火力発電メーカー3社、GE(米)、シーメンス(独)、アルストム(仏)と日本の日立、三菱、東芝3社の原発、火力、再生可能エネルギー各々の売上高が棒グラフで示されている。欧米3社が1.5兆円から3兆円の総売上であるのに対して、日本の3社は、いずれも1兆円未満と大きく離されている。火力発電だけとると、3社とも欧米企業の数分の1でしかない。だから、このグラフで、日立、三菱が火力部門を統合して、追撃態勢を整えることに意味があると言いたかったのだろう。
 しかし、そのグラフは、そんなことよりもはるかに重要な2つのことを示していた。
 第一に、欧米3社の原発の売り上げは、ゼロないしほんのわずかしかなくなっていることだ。日本では、原発は安いというのが常識のように語られるが、世界では全く逆だ。GEのカリスマ経営者であるイメルト会長が、’12年に「原子力は、高くつきすぎて、正当化するのが非常に難しい」と述べたことは海外メディアで大々的に報道された。シーメンスのレッシャー社長も’11年に原発事業からの完全撤退を宣言した。昨年11月には、世銀総裁が、世銀は原子力への投資は行わないと宣言している。原発は時代遅れなのだ
 第二に、欧米3社は、2000億から6000億程度の売り上げを再生可能なエネルギーで稼いでいるのに、日本の企業の3社は、三菱重工業がほんのわずかの売り上げがあるものの、日立、東芝は、その売り上げがグラフ上では見えないくらい小額だということである。
 実は、世界では、原発による発電量は2000年代に入ってほぼ頭打ちで減少傾向すら見せているのに対して、再生エネルギーの成長は加速度的に伸びていて、原発を発電量でもはるかに上回る状況になっている。日本では考えられないようなことが起きているのだ。従って、世界の有力メーカーは、将来性のない原発事業から手を引いて、再生可能エネルギー事業に経営資源を集中している。
 一方、安倍政権は、陳腐化した原発事業に命をかけて世界への売り込みに精を出している。火力発電事業の強化もいいが、最大の成長分野である再生可能エネルギーへの投資で今こそ挽回を図らないと、日本は永遠にエネルギー産業の後進国となってしまうだろう。
 小泉純一郎元総理が言う「原発なしでも成長できるというグループと原発がなければ成長できないといグループの戦い」は、世界では、とっくの昔に決着済みなのに、都知事選で争っている日本。何とも情けない話ではないか。


 

 

 


“スキルアップ幻想の”終焉 会社にしがみついたほうが得?

(2013.12.12 tanakomo)

 

 

実に日本的でおもしろいなと思いました。

これは本の紹介ではなく、著者へのインタビューのサイトです。

けっこう長いですが、興味深いです。

 

 

 

 


AERA 2013.10.14 money 290 
ぐっちーさん ここだけの話 「妙な税制ついに増税」

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 消費税率が上がります。
 日本は欧米に比べて間接税の比率が圧倒的に低いという「ウソ」によって、国民が誘導されたわけです。日本の間接税比率は既にフランスと同程度のレベルであり、今回、最終的に10%の消費税率になれば、先進国ではダントツの間接税大国になります。
 消費税は最も取りっぱぐれのない税制です。法人税や所得税、相続税などの直接税と違い、とにかく買い物をしてくれれば自動的に課税できる。財務省からすれば、極めて魅力的な税制なのです。
 最近、税制について議論していてびっくりしたのは、欧米にも「消費税」が存在すると信じている学者、エコノミストがたくさんいることです。欧州の付加価値税は確かに消費税によく似ていますが、あれはあくまでも「付加価値税」。例えば生鮮食料品にはかからず、製品になって初めて課税されるというシステムになっています、
 さらに、アメリカには消費税も付加価値税も存在しません。あるのは「小売売上税」なのです。それこそ財政赤字に苦しむアメリカですから、さっさと消費税を導入していいようなものです。でも彼らは、何十年も議論を重ねて、消費税の逆進性(低所得者層により負担がかかる)と、企業に対する課税のバランスの悪さとを考慮し、導入を見送ってきているのです。
 逆進性は明らかですね。50歳を過ぎた私には、いまさら住宅も車も、まして教育投資も必要ありません。しかし、20代の若者はこうしたすべてをこれから購入しなければならず、その時に消費税を負担することになる。また、企業は赤字ならば法人税は免除されますが、新たに起業するとなるとパソコンや机などをそろえるのに、すべて消費税がかかります。これが、平等な税制と言えますか?
 消費税を導入した竹下内閣は、このあたりの議論を丁寧に尽くしていました。しかし、今回は、民主党政権下でうやむやのうちに法案が通ってしまった・・・・。まずは、この消費税が世界でもまれに見る妙な税制だ、ということを知っておいてください。(72ページ)
***

日本って歴史的に「外国ではこうなんだよ」って言われると、真偽も確かめずに「そうなんだぁ」となることが多いですよね。上記のことは、海外で働いている人や、海外に仕事などでよく行く人ならすぐにわかることなんですが、マスコミのほうが声が大きいですしね。

シンプルな文章で、当たり前のことなのに誰も指摘しないことをズバリと言ってくれるぐっちーさん、これからも頑張ってほしいです

 

 

 

 


村上隆「クールジャパンはアホすぎる」(2013.10.1tanakomo)

 

さすが村上隆さん、
世界で活躍している人はひと味違いますね。

 

これはインタビューの後半ですが、前半もぜひ。

 

 

 

 


「日本は中国ではなく、シンガポールに目を向けよ」

(2013.6.12 tanakomo)

 

ぐっちーさんの文章です。

先日の国際ビジネス講座でも、TPPに言及した際に、アジア及び環太平洋を大事に、という話をしてきました。

 

 

 

 


またまたぐっちーさんのコラムがおもしろかったので・・。
(今回は国際金融の話ではないので気楽に読んでください)

<ぐっちーさん ここだけの話 MONEY>
(アエラ’13.3.4. 80ページ)

「小池さんと大石さんを知ってますか?」

初めにぐっちーさんは、「偉いオジサンたちと話すと、最近の若者は海外に行かなくなった。ハーバードのMBAも昔は日本人が多かったのに、と言う人が多い」という話から始めます。

確かに、現在アジアからアメリカの大学に行くのは中国や韓国の若者のほうが多くて、日本人は少ないと言われています。フナツも、以前より若い人たちが海外へ留学したり、旅行する数が減っているんじゃないかという気がします。

しかし、ハーバードでMBAを取得する人が少なくなったのは、日本の最近の若者に覇気がないという訳ではなく、昔は企業や官庁からの派遣で(自分のお金じゃなくて)行ってた、それも嫌々行ってた人が多かったという事実があります。

おまけに、昔は海外でないと買えないもの、体験できないことがたくさんあったけど、今はたいてい海外のものは日本で買えるし、おまけに海外は物騒だし、日本にいても十分楽しいのです。(もちろん今だって海外に行かないと買えない、体験できないものはたくさんありますが、どちらを選ぶかということで・・)

ぐっちーさんの話に戻ります。

ぐっちーさんが、あるフランス人、三つ星レストランのオーナーとこの話をする機会があったとき、こう言われたそうです。

「ぐっちー、それはないよ。20年前にパリで日本人の料理人が働くなんて全く不可能だったし、相手にもされていなかった。でも今は、星を取っているレストランには必ずと言っていいほど日本人の若者がいる。むしろ、繊細で丁寧な仕事をする彼ら抜きでは、ミシュランで星を取るのは無理だとまで言われている」

フランスでは今、日本人だけでチームを組ませるようなレストランまであるそうです。

米メジャーリーグでもそうだし、サッカーの欧州各国リーグでは日本の若者がごく普通にレギュラーになってブレーク中ですね。

そうなんです、オジサンたちが覚えているような、昔の日本の若者は大勢海外へ行ったもんだ、というイメージは、あくまでも海外に「お客さん」として行ったものなんですね。

今の若者が情けないわけじゃない。

そしてここでぐっちーさんが紹介するのが、小池さんと大石さんなのです。フナツも噂は聞いていたけど初めて具体的なことを知りました。

アメリカのスポーツ界において、アメリカンフットボールは別格です。スーパーボウルがどれだけの視聴率か、そのハーフタイムの広告費用がどれだけ高額か(一度ここでもそのCMを紹介しましたね)、それはそれは凄いものがあります。試合そのものが国民的行事になっています。

さらに、アメリカの学生にとって、学校のヒーローはアメフトの花形選手であり、女の子のヒロインは、そのアメフトの応援をするチアリーダーであることは言うまでもありません。大人になってからもそうです。(政治家や実業家のプロフィールには誇らしげにそういった履歴が載っています)

えーと、前置きが長いですが、ぐっちーさんの紹介する話がどれだけすごいことか、ここで解説してから入りたかったのです。

では、後半を引用します。

***
 さらに、例えば全米女子あこがれのアメリカンフットボールチアリーダーとして、ジェッツの小池絵未さん、ファルコンズの大石理絵さんなど日本人の若い女性が、とんでもない難関を突破して活躍しています。彼女たちがすごいのは、外国人扱いは一切されず、チームを代表する一人の人間としての活動までもが評価の対象になること。ボランティア活動など何から何まで。アメリカ人のお手本になることを求められているわけです。
 つまり今の若者は、海外に行ってもお客さんではなく、その国の文化の担い手になっているわけです。オジサンたちの時代には全くあり得なかったことです。すごいのですよ。日本の若者たちは!
***

フナツも全面的に賛成です。

頑張っている子は頑張ってる。

フナツが若い頃よりも、今の若者は海外に変なコンプレックスもないし、自然体で活躍しているような気がします。

そして、フナツは以下のことを、オジサンたちのたくさんいるセミナーで話して、一部の人に(大いに)顰蹙を買いました。(フナツはけっこう若く見られるので、あのナマイキな若造は誰だ、って感じで・・)

「今の若者がダメだと言う人が多いですが、そういう若者に育てたのは誰でしょうか?そういう生き方を選択させるような世の中を作ったのは誰でしょうか?」

ははは、やっぱりけっこうナマイキですね。

でもフナツは、「今どきの若者はなっとらん、オレたちの若い頃はなぁ・・」なんて言うオジサンには、まあ、なりたくないと思っています。

日本の未来はオレたちが、アタシたちがこれから創っていく、そんな気概でもって頑張るワカモノを応援してあげたいなと思っています。

 

 

 

 


手足を切るような”大リストラ”が始まる。

(2013.2.6 tanakomo)

 

なかなかおもしろかったです。
途中までは「オレ(アタシ)には関係ない」なんて感じに読めるかもしれませんが、ぜひ最後まで読んでみてください。20代の若い読者には、これからどうするかを考えるきっかけになればいいと思います。

 

人事コンサルタントとして「世代間格差」や日本の会社の矛盾点などを指摘する著書で有名な城繁幸さんと投資家のムーギー・キムさんとの対談です。

 

 

 

 

 


「ぐっちーさん ここだけの話 MONEY」
・228 消費増税のデタラメ 財政再建に効果なし

 

えーと、「アエラ」の紹介ではなく、連載コラムの紹介です。

この<ぐっちーさんのコラム>のことは、フナツの授業を受けている人にはお馴染みかと思いますが、またまたいいことを書かれているので、一部紹介します。

ぐっちーさんは、消費税増税法案が衆議院を通過したことで、国民との約束を反古にし、党内の反対意見に耳を貸さず、自分たちが打倒したはずの旧政権と手を組む民主党のデタラメ(フナツも今これを書いていて、改めて怒りを感じますが)を指摘しています。ぐっちーさんは、これまでもこのコラムで何度も消費増税は経済的に疑問だらけであると指摘しています。また大企業優遇税制のことにもふれています。

でもって書きたいのはこれからです。一部記事を抜粋します。

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 実は、消費税率を上げて財政が改善した例は古今東西ありません。少し考えればわかることです。もし財政再建にそれほど効果があるのなら、いま問題になっているギリシャで真っ先に消費増税が検討されるはずです。ところがギリシャでは歳出削減、特に公務員削減が真っ先に議論され、消費税(付加価値税)の増税はそれほど話題にならなかった。これはギリシャ経済の再生に消費増税がプラスにならない可能性がある、と正しく理解されているからです。
 日本も2000年代は支出削減と経済活性化政策によって基礎的財政収支の赤字を約20兆円削減していますが、これは消費税に置き換えれば9%分に相当します。
(中略)
 結局、国民は、民主党の政策失敗の尻ぬぐいを押しつけられただけなのです。
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もちろん、ギリシャと日本の状況の違いなど、全面的にぐっちーさんの意見に同意できるわけではありませんが、傾聴すべき意見だと思います。

全然関係ないけど香川頑張れ!

 

 

 

 

<矢崎総業とデンソー、自動車部品カルテル罰金支払同意ー米司法省>

(2012.2.7 tanakomo)

アメリカやEUの独禁法の厳しさについては、かなり前からビジネスセミナー毎回しゃべってましたが、今度のはかなり巨額な上に、日本人幹部が数名実刑をくらうという状況になりました。矢崎が払う罰金が359億円だって・・。まさに絶句・・って感じです。詳しくはウェブで読んでください。
さらに、これは単に罰金だけであり、これから民事訴訟も起こる可能性大とのこと、どうするんだろ。