「声のワークショップ」で紹介している参考文献
亀渕友香『発声力』PHP文庫:
歌手としてもゴスペルグループのリーダー、ボイストレーナーとしても有名な亀渕さんが書かれた本です。副題が “「ボイストレーニング」であなたの人生が変わる!”
とても読みやすく文庫で持ち歩きにも便利、入門書に最適です。
鴻上尚史『発声と身体のレッスン』白水社:
フナツが「声のワークショップ」を始める際に一番影響を受けた本です。上記の亀渕さんの本もそうなのですが、まずボイストレーニングといえば「歌を歌う」ことがまず頭に浮かびます。「別に歌を歌うわけじゃないからボイストレーニングなんて興味ない」という人に話を聞いてもらうためにこの本はとても参考になりました。
鴻上さんといえば著名な劇作家で演出家でもあります。この本は「演劇のレッスン法」でもあるのですが、まとめ(p.288)、から少し引用します、
***
あなたが俳優なら、どんな演出や戯曲にも対応できる「こえ」と「からだ」のために。
あなたが俳優でなくても、あなたの「こえ」と「からだ」の魅力を増すために。
***
本の帯には<俳優、声優、歌手、アナウンサーから、教師や営業マンまで、「人前で話す」すべての人に!>とあります。
斎藤孝『身体感覚を取り戻す 腰・ハラ文化の再生』NHKブックス:
実は上記の鴻上さんの本の帯には、この斉藤孝さん大絶賛とも書いてあります。
斉藤さんは「声に出して読みたい日本語」で大ブレイクしましたが、まさに「声に出して」がいかに大切かを書いておられて、実際に大学の授業でも実践されてます。
この本は直接「発声」の指導というよりは、「型」の大切さや「身体の感覚」について細かく書かれています。良い声を出すためにはまず身体作りからというのはフナツの実践編でも強調するところであり、声は身体から出ているという基本を忘れてはいけないと思います。
萩野仁志・多田鏡子『ボーカルの悩みを解消する本』リットー・ミュージック
萩野仁志・後野仁彦『「医師」と「声楽家」が解き明かす発声のメカニズム』音楽之友社:
この二冊はいずれも、医師である萩野さんと、ボイストレーナーの多田さん、声楽家の後野さんという歌い手とのコラボレーションでできた本です。医学的見地から見た「発声法」や声のトラブルの原因と対処法など、やはり理論と実践がうまく組み合わされた本です。実際に歌うレッスンをしている方、声楽を志す方に最適の本です。
羽鳥操・松尾哲矢『身体感覚をひらく 野口体操に学ぶ』岩波ジュニア新書:
世界的に有名な日本初の体操である「野口体操」をわかりやすく解説した本です。「良い声」を発声するために一番大切なのが「リラックス」。野口体操で「より高く、より速く、より強く」といった従来型のトレーニングとは全く異なる運動で身体の感覚をひらくことを理解できます。
福島英『声のしくみ』ヤマハミュージックメディア:
ブレスヴォイストレーニング研究所主宰の著者が、さまざまな人々への多岐に渡るレッスンの経験をもとに声の仕組みを解説した本です。
副題が<「人を惹きつける声」のメカニズム>
多少、細かい記述でわかりにくい部分もありますが、音声学/音響学の観点からの解説も入った総合的な声の本です。
水口聡『声の力で人生をもっとよくする!』実務教育出版:
本の帯から引用します。
**
ウィーン在住の本格派オペラ歌手が語る「声は、持って歩ける一生の財産!」
心とからだを元気にさせるのも、人の心を動かすのも、困難を乗り越えさせてくれるのも、声、声の力です。
**
みずからの人生を振り返って、「声を出す」ことの大切さを説き、一般の人向けに、声の力を高め、声の悩みを解消するための「水口式メソッド」を紹介しています。