こちらは英語の発音がうまくなりたい人へのアドバイスです。
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英語の発音、つまりことばを発声することは、脳が指令を出し筋肉を動かすという、ごく普通の筋肉運動と同じです。うまい人がモデルを見せてくれても、すぐにできるとは限りません。“Repeat after me”では、なかなか上手くならないのも当然なのです。そこで、このクラスでは英語音声学の理論に基づいて、ある音を発話する際の口腔内の形や発声のメカニズムを理解した後、発音練習を行います。日本人の陥りやすいクセや、Nativeとの発音の違いも勉強します。このクラスで自分の発音を正し、堂々と英語でスピーチできるようになりましょう!
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上記の文章は、「英語の発音をキレイにしよう」という春季からの講座の紹介文です。
自分の英語の発音に自信がない人、ネイティブのようなキレイな発音の人をうらやんでいる人、発音がキレイにできるようになりたいなら練習あるのみです。
①正確な発音そのものをまずきちんと理解すること。聴き取ること。
上記にもありますが、誰か上手い人の後について発音練習するだけというのは上達が遅いです。発音できない人は「聴けない人」「音の違いに気づかない人」であることが多いからです。
人はその音があることに気づかなければ、つまり、聴いたときにその音の存在に気づかなければ、それを発音することもできないのです。そしてもちろん、自分がその音をちゃんと発音できているかどうかもわかりません。
英語耳、日本語耳というのは存在します。
人間はその「母語である言語のフィルター」を耳にかけていて、母語にない音はフィルターにからめとられて耳まで届きません。その言語に存在しない音まで言語音として聴き取るのは労力をかけるだけムダですから事前に省いているわけです。
日本人が、LとRの音が発音できないというのはそれら2つの音の違いが聴こえていないからです。どちらもラ行だと思って聴いている日本人がほとんどですが、LやRの音は日本語のラ行の音とはまったく違います。
同じように、中国語や韓国語を母語とする人は、最初「カ」と「ガ」の違いが聴き取れません。彼らの母語に清音と濁音の違いがないからです。
次に、
②正確な発音そのものをきちんと身体で理解し、発話すること。
たとえば英語のRの音を発話する際に口の中はどうなっているのか、舌の位置/形は、口の開き具合は、唇は、など、まずそのフォームを覚え、さらに発音そのものを筋肉運動として繰り返し身体に叩き込むことが肝心です。
フナツのクラスでは、まずアルファベットから、そして母音、子音のひとつひとつの音を繰り返し発音してもらいます。次に単語ベースで発話して、それからやっと文ベースにトライしていきます。
なぜイングリッシュネイティブが英語の発音が上手なのか、もうおわかりですね。彼らは朝から晩まで、生まれてからずっと練習しているようなものだからです。
お母さんのお腹の中にいるときから私たちはずっと母語の音に慣れているのです。そして生まれ落ちてからは毎日毎日その音を聴き取り、そして発話の反復練習をしているようなものです。
英語が母語ではない私たち日本人は、ひたすら聴き取る練習と発話する練習をしたほうがいいのです。最初は筋肉がうまく動かないでしょう。音そのものも全然わからないと思います。でも練習によって人間の身体は変わります。それは間違いありません。
発音のやり方のポイント解説として、順次こちらに動画もアップしていきます。
一回目でちゃんと聴き取れるかどうか、そして発話できるかどうか、チャレンジしてみてください。
*4月から愛知大学オープンカレッジ(車道校舎)で、私が担当する「英語の発音をキレイにしよう」講座が開講されます。受講生の方々とのやりとりや、その講座からのフィードバックもこちらにアップしていきますので楽しみにしていてください。
講座に関して、詳しくはこちらをご覧下さい。